(8月4日)
   商業というものは、この世と同じくらい古くからある。地球上に二人の人間がいる時、生産物の交換ということが生じる。おそらくその場合、本来の意味でまだ商業と呼べるようなものではない。なぜならそれを構成するのは、個人の必要のために二人の生産者の間で行われる直接的な交換にすぎないからである。購入や転売という作業は、3人のはっきりと役目の異なる役者を前提とするのだ。それは生産者と消費者、そして商人の3人である。人口が増え地球上に拡がっていくと、親族や国家という名の集団が形成されていく。そして素質の多様性や、様々な風土で行われる生産の多様性から、社会経済の基本である労働の分化が生じてくるのである。
  1. proprement dit:本来の意味で〔における〕、いわゆる
  2. en vue de+名/不定詞:~のために、~をめざして
  3. ce qui:指示代名詞ceは前文を受けることがある。(ここでは前文は名詞構文)
  4. naît la division:倒置。通常の語順にすると、
    la division naît de la diversité~et de la variété~
  5. principe:la divisionと同格なので無冠詞となっている。

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