20  (8月16日)
   多くの先進工業国と同じように、フランスでは礼儀作法のあり方は、比較的従い易い一連の慣例となってしまった。それは、明らかに人々の付き合いを楽にするためなのである。
   魅力的な多くの慣習やしきたりがなくなってしまった。この観点に立てば、フランスにおける礼儀作法は近隣の国々で行われている礼儀作法とかなり似ていると言える。
   しかしながら次のような側面を強調しておこう。つまり、フランス人は平等主義という外観の下に、今なお根強く残っている階級制の感覚を隠しているのである。誰に対しても、どんな風にでも声をかけたり、話したり、手紙を書いたりできると思うのは、とんでもないことなのである。
  1. savoir-vivre:礼儀作法、マナー(複数不変)
  2. cela:前文を受ける。なお、celaの後は動詞のない、一種の名詞構文だが、和訳では動詞(述語)を適宜補う必要がある。
  3. dans le but de+不定詞:~する目的で、~するために
  4. point de vue:観点、見地、見方、考え方
  5. insister sur ~:~を強調する、力説する
  6. sens:大別して「感覚」「意味」「方向」の3つの意味があるので、使い分けに注意が必要。
  7. Il ne peut être question de+不定詞:Il n'est pas question+不定詞「~するのは問題外だ、~するなどとんでもない」を基に、neだけで否定のpouvoirを加えたもの。

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