2-23  (1月12日)
  マグレブ地方の少年たちにとって、学校のクラスは同年齢のフランス人の少年と出会い、初めて一緒に過ごす場所である。マグレブの少年たちは親よりも上手にフランス語を話し、従順な肉体労働者というイメージに結びついた父親の影響力を拒絶しようとする。少年たちは肉体労働者となることを拒んでいるのである。彼らはアラビア語が判っているが話すことを拒み、フランス風のファーストネームを使う。だがやがて、フランスの社会では自分の夢が満たされないことを知り、フランス風のファーストネームをやめて、どんなものかは不確かだがマグレブ人としてのアイデンティティを思い描いて、それに向かっていくのである。
  そうした子供たちの状況を受けて、親たちは、フランスの学校が自分たちの状態から抜け出す方法だとまだ思っていながら、家族の価値観を尊重し続けるような教育を行っていないと学校を非難するのである。
  1. tendent à rejeter:tendre à+不定詞「~することを目指す、目標とする、~する傾向がある」
  2. l'autorité paternelle:「父権」ここではもう少し広い意味で訳出した。
  3. au contenu incertain:前置詞の àは、付属・特徴を表す。「~を持った、~の入った」café au laitの àと同じ。
  4. lui reprochent de:reprocher à…de+不定詞「…に対して~することを非難する」
  5. continuerait:実際には学校がそのような教育を行っていない、という事実に反することを表す条件法。

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