C'est par la violence que l'on doit établir la liberté.
( Jean-Paul Marat )

自由を打ち立てるには、力によらなければならない。

　盟友であるロベスピエールとともに、フランス革命における恐怖政治の象徴ともいえるジャン＝ポール・マラー( Jean-Paul Marat、1743年～1793年)は、スイスに生まれヨーロッパ各地で学んだあとイギリスで医者となり、革命前には王族のもとでも働いていた。
　革命後の1792年には国民公会の議員となり、ジロンド派と対立する。翌年、ジロンド派支持者のシャルロット・コルデー（ Charlotte Corday ）に暗殺されるのだが、ロベスピエールによって神格化され、ジロンド派弾圧の口実となったのである。
　革命期にはフランスの多くの街が革命家の名を取って"改名"されたが、マラーの名もコンピエーニュやル・アーヴルに付けられており、モンマルトルも一時「モンマラー」と呼ばれていたほどである。

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